発電船に対する考察
商船三井がLNG発電船の事業を開始するというニュースを見て、エネルギー関係の仕事をしていながら発電船なるものを初めて知った。海上で発電なんかしてもどうやって送電をするのかと疑問を持つかもしれないが、近年は洋上風力発電や波力発電の研究で海底ケーブルの技術も進歩しているので、現実味を帯びてきていると考えられる。もともと火力発電所や原子力発電所は沿岸に作られることが多いため、送電設備との連携も取れるかもしれない。
土地の買収や地域住民の反対に対するコストと労力を考えると、地上に作るよりも安く短期間で作れるかもしれない。造船業界の景気は冷え込んでいることを考えると、事業化のメリットは少なからずある。製造業で働く立場からすると、現地据付の工程が省けるのも好条件である。
実際どんなところで使われるかを考えると、沿岸地域の工場や湾岸工事に使用する電力であると考えられる。特に開発が進んでいない地域では発電設備自体がないことを考えると新規立ち上げとして威力を発揮するかもしれない。
余談だがロシアでは水上原子力発電所が建設しているとかいう噂もある。どこまで本当かわからないが、ちょっと恐ろしい。