プロフェッサーXの発明日記

発明家プロフェッサーXが思いついたままに発明案を公開します。モットーはバカバカしくても、非現実的でも、売れないと思っても、面白おかしく思考を巡らせることです。 もし投稿している発明家を採用してくださる企業や個人があればご連絡くれるととても嬉しいです。アドバイザー料は出世払いでも寿司でも応相談です。

自動アクとり機

【課題】

スープや鍋、煮込み料理を作るときに面倒なのがアクを取ることである。一度に大量に出るわけではなく、長時間鍋の前に立って、辛抱強くおたまで少しずつ取っていかなければならない。特にラーメン屋は大変だろう。毎日大量のスープを作り、丹念にアクを取らなければならず、特にとんこつラーメンなどは一晩中つきっきりでなくてはならない。いつ寝ているのだろう?

【解決方法】

鍋の側面におたまを設置し、側面に沿ってぐるりと一周しながら自動でアクをとる装置を開発する。おたまの高さや角度をこまめに動かし、不要な水分はとらず、アクだけを拾えるようにする。一周回ったら鍋の脇に置いた水入れに浸し、軽くおたまを洗う。一定時間後に再びおたまを鍋にいれ、同じ動作を繰り返す。これによってラーメン屋の負担を軽減する。これにアク抜き専用のおたま(細かい穴が空いたおたま)などを併用すれば、きっとかなり楽になる。

手羽先手袋

【課題】

カニや手羽先、ポテトチップを食べるときに、手が汚れてしまい、熱いものは掴めない。箸や器具を使って食べることができるが、細かい部分をほぐし、肉を剥がすのは難しい。また油が手につくとおしぼりなどではなかなか汚れがとれない。

【改善策】

①ビニール手袋

薬剤を扱うときに使用する、薄いビニール手袋を着用する。メリットは100均でも簡単に購入することができ、ほぼ完全に手を汚れから保護できる。デメリットはゴミが増え、熱さを保護することができない。

②つけ爪や指カバー

つけ爪や指カバー(ゴムキャップのような)を着用する。メリットは再利用が可能であり、ゴミが出ない。デメリットは利用できる手の範囲が限られ、毎回洗うことが面倒臭く、紛失しやすい。

③手に粉をつける

手の表面に小麦粉のようなものをつけ、油や汁は粉が吸収してくれる。メリットはゴミがでず、洗う必要もない。デメリットとして完全に汚れを防ぐことができないことや、味が変わってしまうかもしれない。

書ける紙コップ

【課題】

ホームパーティーや屋外イベントでは飲み物を紙コップで飲むことがある。しかし時間が経つにつれて、紙コップが誰のものかわからなくなってしまう。ペンなどで自分の名前や目印を付けようとしても、ペンがなかったり、書くのが面倒だったりする。

【解決方法】

紙コップの側面に、圧力を加えると変色して目印がつけられるようにする。具体的には爪でなぞると変色する素材を、紙コップの一部に適用する。これによってペンがなくても簡単に印がつけられるようになる。

聴覚障害者サポートアプリ

【課題】

聴覚障害者にとって呼びかけても聞き取れないことや、非常時に危険を音で認識ができないことが問題であると考えられる。そこでスマホウェアラブル端末を用いて、聴覚障害者をサポートする。

【解決方法】

耳などにイヤホンのようなウェアラブル端末を付け、特定の音を認識したら振動するようにする。特定の音とはその人の名前や声かけの音声、危険を告げる音声などである。例えば鈴木一郎という名前であれば、「鈴木」と「一郎」に反応するようにする。また「すいません」「もしもし」などの問いかけの音声、「危ない」「避けて」などの危険を告げる音声である。このように特定の音声に絞れば、不必要な音声にまで反応しなくて良い。

 

盲導犬ロボット

【課題】

盲導犬視覚障害者にとって頼りになるパートナーであるが、盲導犬を育成するには多大な時間とコスト、犬の資質が必要となる。現在盲導犬は全国で1000頭が活躍しているが、必要としている人は8000人いると言われ、視覚障害者は31万人いる(障害の程度はそれぞれであろうが)。ちなみに世界では視覚障害者は3600万人いると言われ、これは高齢化による影響もある。

【解決方法】

盲導犬型のロボットを製作する。近年の自動運転技術の研究開発に伴って、センサ、カメラ、AIの発展は著しく、コストと性能において大きく進歩している。これに加えてロボットの研究も進んでいる。ロボットと自動運転技術を組み合わせれば、少なくとも自動車の完全自動運転よりは、製作可能であると考えられる。

盲導犬ロボットは周囲の状況をセンサやカメラで認識し、信号や横断歩道のような交通情報や、人や車の動きを察知する。必要な時はイヤホンなどを通じて利用者に音声で通知することもできる。またGPSや経路検索を用いて、現在地から目的地までのルートを検索し、ルートに従って誘導できる。また非常時は家族や警察などに位置と状況を連絡することもできる。

インターネットを介してプログラムは定期的にアップデートができる。また利用者の癖や医学的生理的なデータを蓄積し、より利用者にとって利便性を高めるとともに、ロボット本体を交換するときには簡単に情報を移植できる。

ロボットの形状は犬型が一番良いと考えられる。四つ足なので二足歩行よりも安定性が高い。またタイヤよりも段差や障害物にも対応しやすい。なによりも周囲の人間にとって、視覚障害者であることを認識しやすい。ドローンは便利であるが、バッテリーや騒音の問題がある。

 

日本の盲導犬数は約1000頭 必要としている人は推定約8000人 | マイナビニュース

付録 8 障害児・者数の状況|平成25年版 障害者白書(全体版) - 内閣府

未来の科学の夢 絵画展 in 国立科学博物館

先日上野の国立科学博物館に行った際に、小・中学生が描いた、未来の科学の夢の絵の入選作品を展示した、未来の科学の夢絵画展なるものがあったので見物した。なかなか子供の発想力というものはあなどれず、こいつは便利だと思える発明があった。割とエネルギーや安全、環境保全に関するものが多かったように見受ける。

個人的に面白いと思ったのを羅列する

  • お母さんがおこるとたまる充電池

怒りという感情をエネルギーに変えるという発想は面白い。エネルギーに変換することは無理だとしても、人の機嫌や感情がわかる装置があれば、対人関係において大きなアドバンテージを得られる。

  • 盲導ロボット

現在の技術があればほぼ実用化は可能であり、社会的なインパクトも大きいと考えられる。盲導犬は訓練に多くの時間とコストがかかり、購入できる人は限られてくる。ロボットであれば大量に生産でき、将来的にはコストも下げられる。また盲導犬ではできない機能、音声機能や動物が入れない場所にも行ける。

  • 排泄物検出マシン

尿や糞は健康のバロメーターであるため、これらを定期的に観察できれば医療効果は高いと考えられる。現時点ではかなり高価になりそうだが、技術的には作成可能であると予想できる。設置するとしたらかなりの富裕層か、病院や介護施設のような限られたところかもしれない。

  • ザリガニ掃除機

川や海の外来種による被害は深刻であるが、現実的にこれらを駆除するのは相当の時間とコストがかかる。水中ドローンのようなロボットで自動で監視すれば駆除することは可能かもしれない。駆除が不可能のであっても、実態調査だけでも効果は期待できる。

 

第40回 未来の科学の夢絵画展

お節介機能の考察

スマートフォンやAIの発達によって、これまで受動的な機能から能動的な機能が追加されつつある。このシステムの古典的な例がレコメンドシステムである。Amazonでは購入者の購買履歴を分析して、その購入者が次に欲しいと思うような商品を自動で宣伝してくる。

スマホはより多くの情報をユーザーから収集し、その行動を分析することができる。前述のeコマースの購買履歴から検索履歴、生体情報まで様々で膨大な量のデータが日々収集されている。この情報を元にユーザーが次にする行動をレコメンドしてくる、例えば運動をしよう、イベントに参加しよう、次はこれを買ったらいかがでしょうなど。

このレコメンド機能は商業的な側面から利用が進んでいるが、ユーザーにとってもより最適な行動を勧めてくれる便利な機能でもある。その反面このレコメンドが過ぎると、迷惑メールのように煩わしくなる。ユーザーが欲しいのは、本当に必要な情報だけであり、どれだけノイズを削減できるかがレコメンド機能の鍵になりそうである。