イグ・ノーベル賞の世界展 所感
先日イグ・ノーベル賞の世界展に行ってきました。自称マッドサイエンティストの私としては非常に参考になる研究ばかりでした。本賞のテーマは、笑わせた後で考えさせる、なので、稚拙ながら私も笑った研究と考えさせられた研究の両方を三つづつあげたい。
【バナナの皮は滑るという通説は本当か?】
日本人なら漫画等の表現でおなじみの、バナナの皮で滑って転ぶという現象。しかし確かに試したことはない。これは研究者として実に恥ずべき行為であった。どうでもいいが、これってイグ・ノーベル賞で表彰されたということは、世界的に割と知られた表現なのだろうか?にしても進水式やるってすげえ。
【身長、ペニスの長さ、足のサイズの相関関係】
これもよく言われる俗説であるが、これも実際に調べたことはない。これ研究者はどういう名目で被験者を集めたのかが結構気になる。というか相関関係があるパラメータはあるのだろうか?ただ男の価値は大きさではありません、硬さです、多分。
【猫は固体、液体、その両方であり得るか?】
なんとも量子力学のような難解なタイトルであるが、タイトルを見た瞬間に吹いてしまった。とはいえ液体と固体という概念に新しい解釈を加えた、偉大な研究者に拍手。どうでもいいが、これは物理学賞なのだろうか。
【オタマジャクシは美味しいか?】
まず不味い動物や植物は生存しやすいということが生物学の通説であるということに驚いた。人間以外の生物も味って気にすんだなと素直に感心した。まあ味覚って毒かどうかを判別するために発達したのかもしれんから、不味い=毒なのかもしれない。だとするとフグを食うために毒を克服した日本人って貪欲すぎる。にしてもこの実験方法、味の吟味の仕方も詳しく指導しているが、付き合わされた学生が気の毒だ。
これはまずこの事実に気が付いたことがすごい。普通あるものには気がつくが、ないものにはなかなか気がつかないものである。研究者の重要な要素は観察眼だということがわかった。この仮説はヒ素が含まれているかららしいが、関係あるのかは疑問があるが。
【我々の生活は「たまごっち育成」に支配されていた?】
ピラミッド建設に投入された人的資源に匹敵するという試算結果にはたまげた。今のゲームではもっと時間を浪費しているような気がする。まあでも人間そんなもんだよね。大抵無価値(に見られる)ものにお金と時間をつぎ込んでいる。